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■北海道洞爺湖サミットを終えて
■「歩きたばこ禁止条例」過料徴収開始
■「須磨海岸を守り育てる条例」罰則開始
■「G8環境大臣会合」神戸開催を機に思う
■中国・四川省の大地震
■日伯交流年・ブラジル移住100周年
■「神戸市物価対策本部」設置
■神戸空港新規路線就航<神戸⇔熊本>
■「KOBE WINE EXTRA」新発売

■「神戸・天津友好の翼」交流事業
■市内最高齢者(森野スエさん 109歳)訪問
■世界華商大会
■神戸空港石垣便就航
■ベイシャトル就航1年
■神戸開港140年について「海の日」に思う
■神戸・シアトル 姉妹都市提携50周年
■デザインを生かしたまちづくりの推進
■次世代スーパーコンピュータ神戸立地決定
■地球温暖化防止へ思いを新たに
■コープこうべのマイバッグ運動
■ヴィッセル神戸への期待

■海外出張・・・中国 江蘇省蘇州市
■第一回世界身体障害者野球日本大会
■トップマネジメントセミナー
■海外出張・・・ドイツ、フランス、スペイン
■神戸市総合防災訓練、列車事故対応総合訓練
■「のじぎく兵庫国体」「のじぎく兵庫大会」の大会旗・
  炬火リレー採火・出発式

■「神戸−関空ベイ・シャトル」運航開始
■「中高生しゃべりばwith神戸市長」
■ボトルドウォーター「神戸の水だより〜布引〜」
■第36回神戸まつり
■オリックス・仰木彬前監督のレリーフ除幕
■「カワサキワールド」オープン
■神戸空港(マリンエア)開港から1ヶ月を迎えて
■中突堤旅客ターミナル リニューアルオープン
■震災11年

■神戸空港の開港まであと100日
■「神戸の未来を担う子ども育て賞」表彰式
■市長2期目の抱負

■7月9日(水) 北海道洞爺湖サミットを終えて

 世界の主要8カ国(G8)と新興国など22首脳が集まった北海道洞爺湖サミットが7月9日に閉幕した。期待が大きかったせいか、終わってみるとアッという間だったような気がする。環境問題は口先だけの段階ではなく、一人ひとりが意識をもって実際に行動をしないと、どうにもならない段階まできている。自分たちが具体的に行動を起こし、その積み重ねが全体の成果につながるという気持ちをみんなが持たないといけないのではないだろうか。今回、「家庭版エコマニュアル」を全戸配布させていただいた。みんなが環境問題に気付き実際に実行してもらえるよう、日々の暮らしの中で何をどのようにしたらいいのか、具体的な内容として市域のCO2排出量の削減目標やエコライフメニューをわかりやすく提示し、達成までの3年間、楽しみながら活用できるようにしているのがこのマニュアルの特徴だ。

家庭版エコマニュアル

 2010年度までに1990年度比でマイナス6%にしようという神戸市の削減目標は、残念ながら現在は、マイナスどころかプラス6%を超えている。ということは2010年までに12%も落とさないといけないわけだ。

 12%落とすとなるとこれは並大抵ではないと皆さん思いがちだが、しかし今なら目標年度までにまだ3年間ある。環境問題の重要さに早く気付き、そういう生活習慣をつけて、ごみの排出量を減らし資源化を図る一方、電気やガスの使用を極力セーブしていくようにすれば、両々相まって結果的にマイナス6%が達成できるのではないかと私は信じている。

ワンガリ・マータイさん(写真・左)と矢田市長

 先日、私はノーベル平和賞を受賞されたワンガリ・マータイさんと対談した。「MOTTAINAI・もったいない運動」で知られる、ケニア出身の環境保護活動家である。もったいないという言葉は私どもの世代にはいろいろな思い出があり、今でもその気持ちは心のどこかに持ち続けているように思う。マータイさんはアフリカのコンゴで森林保護の運動を続ける一方で、砂漠化を防ぐための植林も行っておられる。木を大事に育てることによって、木から出る水蒸気がやがて雲となり、雨となって大地を潤し、植生をはぐくむ。そういう自然の循環が地球にとって大事なのです、とマータイさんはおっしゃっていた。赤道直下での植樹は朝、日が昇る前に行わなければ木は育たないそうだ。そんな苦労をしても、なかなか効果が出にくい環境保護活動に、地道に根気よく取り組んでおられることに私は頭の下がる思いがした。

 洞爺湖サミットの前に神戸で環境大臣会合が開かれた時も、結果的に、地球温暖化防止の数値目標は決まらなかった。しかし、「神戸イニシアティブ」ということで年に1回ないし2回、必ず皆が集まってその後の状況を検証し続けていくことを宣言に盛り込んだ。

 サミットのような場で今後とも話し合いの積み重ねをしていくことは言うまでもなく大事だ。しかしその一方で、むしろ自分たちの暮らしの中で、あるいはまち全体で、この問題にどう立ち向かっていくかを自らが決め、実行していくことが、より大事ではないかと私は思っている。

もったいないやん!KOBE運動

■7月1日(火) 「歩きたばこ禁止条例」の過料(1,000円)徴収開始

路上喫煙防止指導員出発式(4月21日・神戸市役所前)

 神戸のようなすてきなまちで、くわえたばこで歩いている姿は似つかわしくない。だから早く「歩きたばこ禁止条例」をつくってほしいという声はこれまでもずいぶんあった。そこで、今年4月1日に条例を施行した。この条例により、市内全域で路上喫煙をしないよう努めていただくとともに、特に歩きたばこによる火傷や衣服の焦げなどの被害が発生しやすい地区を「路上喫煙禁止地区」に指定し、兵庫県警OBの方々に巡回指導をお願いして、3ヶ月を啓発期間とした上で、7月1日から路上喫煙禁止地区での違反者に対し、過料(1,000円)の徴収を開始した。

 私は何もたばこを吸ったらいけないとは言わない。しかし戸外での喫煙は十分注意して、少なくとも人に迷惑をかけない、まちを汚さないの2点だけはぜひとも守るよう心してほしいものだ。

■7月1日(火) 「須磨海岸を守り育てる条例」罰則規定の施行開始

 須磨海岸は去年も夏季を中心として、海岸の環境が損なわれる事例がたびたび発生した。サンドバギー車で海水浴場の砂浜を爆走する、あるいは花火を夜遅くまで上げるなどといった迷惑行為だ。

 大阪湾で現在残っている海水浴場といえば、神戸の須磨と舞子、大阪の二色の浜、それに淡路島の東・西海岸に数ヶ所あるくらいで、足の便の良さからみんながどっと押し寄せるのはやはり須磨だ。それだけに須磨のイメージを壊すことはできないと、地域の皆さんが自分たちの時間をさいてパトロールをするなど、いろいろ努力をされてきた。しかし、それだけでは地域の環境を守ることができないため「須磨海岸を守り育てる条例」による罰則規定が7月1日から施行された。

 正直に言って私自身は、須磨海岸で条例をつくって罰則を設けなければならない状況が生まれたことは悲しいことだと思うが、今後はこの条例を通じて全国に誇れる美しく快適な須磨海岸を守っていきたい。

海水浴客でにぎわう須磨海岸

■5月14日(水) 「G8環境大臣会合」神戸開催を機に思う

 G8環境大臣会合がいよいよ迫ってきた。5月24日から26日まで神戸で開催され、地球環境問題等について話し合われる。今日は、環境大臣会合の神戸開催を機に、環境問題で今、私が感じていることを率直にお話しさせて頂きたい。

 私が最も切実に思うことは、地球という自分たちの星を、一人ひとりがどう守り育てていくかという気持ちを皆さんに持ってほしいということだ。例えば、ミャンマーで大型サイクロンが発生して大きな被害をもたらしたが、このことも地球温暖化とは決して無縁ではないと思う。私たちが普段の生活の中で排出している二酸化炭素(CO2)が自然現象にまで影響を与えているということについて、皆が十分に実感できていないのではないかと私は思う。そのために、毎日どんな行動をしたら「京都議定書」で設定したCO2の削減排出量を達成できるのか、具体例をあげて皆さんに分かりやすくお示しをする必要があるのではないかということで、このたび、一人ひとりが家庭でできるプログラムを分かりやすいイラスト付きのちらしとして、市内の全戸に配布することにした。

兵庫県立六甲山自然保護センターでの植樹

 例えば、風呂は冷めないうちに家族が続けて入るようにして、温め直すエネルギーを節約する。あるいは冷蔵庫に食品を詰め込むと電力消費量が大きくなるので、整理して入れるとCO2が削減できる・・・というふうに、一つひとつは細かいことかもしれない。しかし、これら小さな積み重ねの一つひとつが、今世界中で迫られており、それらを実行することが地球を守るためにいかに大切かということを皆さんにお伝えしたいという思いで、ちらしをお配りさせて頂き、広く呼びかけていこうとしている。

 5月10・11日にハーバーランドで開かれた「KOBEエコ市民フェスタ」も、この機会により多くの市民の方々に環境問題に気付き、行動するきっかけにしてほしいとの思いを込めたイベントだ。また、先日も外国の子どもたちも参加して、KOBEこども環境フェスタが開催されたが、その時に「こんな地球に住みたいな」というテーマで子どもたちが15組に分かれ、話し合い、作品をつくりあげていった。CO2の削減とか、ごみの減量といったことに加え、みどりを増やすことでCO2が吸収されるので自然を大切にするべきだとか、災害が発生すれば、そのことが直ちに環境破壊につながることから災害は防止するべきとの意見、そして戦争が起これば地球環境に大きなダメージを与えることから、まずは平和が最も大切だという意見など、参加していた子供たちの声に私は非常に感銘を受けた。子どもは敏感だ。このような催しを通じて、自分たちが住んでいく地球を守ることは一人ひとりの行動がとても重要であり、むずかしいことなんだと分かってくれていると思えた。すばらしいことだ。

KOBEエコ市民フェスタ「エコ体験コーナー」

KOBEエコ市民フェスタ「環境功労者表彰式」

 さらに、エネルギー問題に関して言えば、自分たちが暮らしていく中で何が最適なのかを考えた時に、まず自分たちがエネルギーの消費量を減らすことから始めないと、最近のバイオエネルギー問題のように、いびつな状態がどんどん広がることになることだけは間違いない。今の社会は口コミだけでは難しい。メディアが取り上げないと何も広まらない。神戸市としては、これからも広報紙やリーフレットを通じて息長く何度も繰り返し、環境問題に対する取り組みについてお知らせしていきたい。

 また、環境保護の問題と関連して、今年、中国の天津市と友好都市提携35周年を迎えるのを機に、5月9日に黄興国天津市長らが来神され、神戸市と天津市の間で「省エネ・環境保護協力に関する覚書」を締結した。現在の中国では深?、上海、そして天津が特に発展しており、それだけに環境問題については政府レベルでもかなり配慮しているようだ。今まで神戸が取り組んできた緑化とか、震災からの復興とか、あるいは、ごみの減量・資源化など、様々な問題について神戸とお互いに協力してやっていきたいということで、今回の覚書締結を行った。

天津市と「省エネ・環境保護協力に関する覚書」を締結

 天津市長の神戸のまちに対する印象は、まちが実に美しいということであった。美しさの理由の一つに、緑と花がずいぶん道路に植えてあるということをおっしゃっていた。オリンピックを目前に控えて、天津市もメイン道路と、サッカーの会場になる競技場周辺をぜひ花と緑で飾りたいと黄興国市長が熱心におっしゃるので、あまり時間はないけれど、できるかぎり協力しましょうということになり、さっそく神戸市の職員が天津市を訪問し、6月初めには天津市の道路の緑化、飾花作業を開始する予定だ。天津市がどんな装いをして晴れのオリンピックを迎えるのか、非常に楽しみである。

■5月12日(月) 中国・四川省の大地震

 5月12日に発生した中国・四川省の大地震は我々の想像を超えた規模の地震であり、阪神・淡路大震災の数十倍の規模であったと聞く。犠牲になられた方々に心よりお悔やみを申し上げる。神戸市も天津と南京にそれぞれ現地事務所を構えており、現地の職員からは結構距離が離れているにもかかわらず相当揺れたとの話も聞いた。これからの救援活動や復興作業は想像を絶するものになるだろうが、震災を経験し、それを乗り越えてきた都市として、これからも出来る限りの支援をしていきたいと考えている。

■4月28日(月) 日伯交流年・ブラジル移住100周年

 100年前の明治41年4月28日、最初のブラジル移民船である「笠戸丸(かさとまる)」が神戸港から出航したのが日本人のブラジル移住の歴史の始まりだ。中央区の山本通3丁目に、移住者のための研修施設「国立神戸移民収容所」(後の「神戸移住センター」)がつくられ、昭和46年に閉鎖されるまで約25万人が神戸からブラジルなどの南米に出航した。100年後のこの日は、皇太子殿下の御臨席のもと、兵庫県公館で「ブラジル移住100周年記念式典」が行われた。

 また、現地の皆さんの熱い思いを受け、この度、旧神戸移住センターを保存・再整備することとなり、着工宣言をした。来年の5月下旬には、移住資料展示、在住外国人支援、国際芸術交流などの機能をもつ新たな交流施設として再オープンする予定だ。これを機に、一層、多文化共生の社会をつくっていきたいと思う。

ブラジル移住100周年記念事業「旧神戸移住センター保存・再整備 着工宣言」

■2月4日(月) 「神戸市物価対策本部」設置

 世界的な投機の高波が一向におさまらない。原油高を起こしているのも投機だし、原材料費を上昇させているのも投機だ。普通なら株式に向いていくようなマネーも投機に向いており、しかも政府系ファンドまでがそちらに向いている。それと、もう一つ私が思うのは、原油価格が高騰しているため穀物を原料としたバイオエタノールをつくり、燃料にしようとしていることだ。世界には餓死に至る状態にある人がたくさんいる中で、一方で豊かな資金を持っている人たちが金のために投機をし、食べ物を燃料にしてしまう。それがひいては日本の農家の状況までゆがめていることを考えると、このままではやはりいけないと私は思う。

 それと物価対策で一番警戒しなければいけないのは、かつて経験したことのある狂乱物価の際の便乗値上げだ。これからも便乗値上げがないように監視していかなければならない。

第1回物価安定市民会議

 神戸市は、消費者をいかに守っていくかという観点での消費者行政に関しては、全国に先駆けて非常に先見性のある取り組みをしてきたまちだ。市民のくらしを守るため、便乗値上げをはじめ、いろんな情報を消費者の目線で伝えていかなければいけない。

 そこで、市民が主体の「物価安定市民会議」がまず立ち上がり、続いて私を本部長とする「神戸市物価対策本部」を今日設置した。市民会議の提案を受けて、物価モニター150人による価格調査も始まる。どこのお店、どこの地域は安定しているけど、ここはおかしいというような情報をいち早く伝えるため、皆さんが立ち上がったわけだ。

 それにしても、物価問題は根が深い。豊かさを味わった人間の得手勝手、便利になりすぎた世の中を当たり前と思っていることに問題があるのではないだろうか。

 先日も、アメリカ総領事のラッセルさんとある会議で同席し、机上に1本ずつ置いてあるペットボトルの水を氏が指差しながら「市長、このペットボトル1本をつくるのに水がどれくらい必要か知っていますか」と聞かれ、実は私もびっくりした。科学的に分析すると、ペットボトル1本をつくるためにはその1,000倍の水を消費しているそうだ。そんなことを皆知らないままに、当然のことのようにペットボトルの水を飲んでいるのだ。

  地球温暖化を含め、物価の陰にひそんでいるいろいろな問題点を、自分たちの本当にベースになる問題としてこの際じっくりと考えなければならないと思う。

■3月3日(月) 神戸空港新規路線就航<神戸⇔熊本>

 神戸空港の平成19年度の利用者は約300万人の見込みで、昨年度に比べて20数万人増加した。これは、一部の路線で休止・減便があったものの、羽田線・新千歳線・那覇線などの需要の大きな路線が増便されたこと、那覇線では夏季に季節便が飛んだこと、石垣線が7月から新たに就航したことなどにより増加につながったようだ。最近はスカイマークが羽田から旭川へ飛ばすことに関連して、神戸空港の便を少し調整するが、別に那覇への定期便も考えたいと言っておられる。そして今回は、天草エアラインにより熊本への新規路線の就航が決まったことで神戸から熊本、さらに、熊本から天草への直行便ができることになり、大きな楽しみがまた一つ増えたわけだ。

 就航開始の予定は本年9月1日、毎日1便。熊本はもとより、自然と海の幸にめぐまれた天草の観光と地域振興に貢献ができればと願っている。

 ただ、神戸空港の場合は便数の制限を受けているので、これを何とか早くはずしてもらって便数を増やすこと、そして、ビジネスジェットの神戸空港利用を増やすためにも、国の機関とよく調整し、土・日・祝日であろうと朝7時から晩10時までOKというような、利用者にとって本当に便利な空港にしていくことが大事だ。また、修学旅行の利用もかなり増えてきているので、団体待合室の整備も視野に入れて検討している。

熊本への新規路線の就航を決めた天草エアライン

■3月11日(火) 「KOBE WINE EXTRA」新発売

 世界で新しい国が力を付けてきている。その国の中で何がみんなに好まれているかといえば、実はワインだそうだ。ワインはギリシャ、ローマの時代からあるお酒だが、何千年という歴史の中で伝統を守り、しかも、その嗜好に奥行きがあるということで愛好者が増えている。

 日本でもかつて何度かのワインブームといわれた時期があった。農業振興の目的で、神戸ワインを最初に発売した1984年もちょうどその頃で、当初は非常にもてはやされ、買いたくても買えない状態でスタートした。ワイン用ぶどうは、農家の皆さんと契約栽培を行っており、収穫したぶどうは全部持ってきて下さい、ワインにします、としていたため、生産量は増加した。また、ワイン販売量も順調に伸ばしていたが、近年の輸入ワインの増加など競争激化もあって販売が落ち込んでいる。

プレス発表会でKOBE WINE EXTRAを手にするデザイナーの喜多俊之さん(写真・左)と矢田市長

KOBE WINE EXTRA。右から白甘・赤・ロゼ・白辛

 まもなく四半世紀を迎える神戸ワインは、今が巻き返しを図る絶好のチャンスだ。神戸で生まれ、神戸で育った「市民に愛される神戸ワイン」が、「神戸の顔」として、市内、国内はもとより、今までワインを飲む習慣があまりなかった国々で愛好者が増えているわけだから、神戸としてもより早くそちらの国へ乗り込んでいくことも大事だ。しかも、有名デザイナーが手がけた高級感のあるラベルとともに、まさに神戸ブランドを背負っていくのだから、中身の品質とデザインなど神戸らしさがとけ合って、これが本格的に出回るようになると、国内外で相当な反響を呼ぶのではないかと私は思っている。

 白甘・白辛・ロゼ・赤の4種類があって、1本1,600円。ラベルは、神戸のワイン文化の原点が神戸開港の居留地にあることを再認識してもらうため、明治時代に描かれた錦絵などを使用し、また「プロデュース・オブ・コウベ・ジャパン」として、神戸市内のぶどうの生産地、獲れた年も英語で明記している。ラベルのイメージは不思議なもので、すぐれたラベルを見ていると、その高級感がワインの中へしみ込んでいくような気がする。どれだけ多くの人が満足感をもってこれを愛用していただけるか、それが、これから伸ばしていくデザイン都市の一つの始まりのような気もした。

■1月17日(木) 震災14年目 思いを新たに

 「阪神・淡路大震災1.17のつどい」がきょう開かれ、あすから14年目に入る。今、私が一番に思うのは、震災以来、市民の皆さんが本当に自分たちのまちを早く再生して、暮らしを立て直したいという気持ちがものすごく強かったことだ。神戸が好きで、神戸から離れたくないという思いの中で、地域の人と一緒にがんばり抜いてこられた13年であったろうし、これからもそれは続くと思う。この間に移り住んできた人、新しく生まれた人もいらっしゃるが、基本的な思いは皆さん同じだ。だからこそ国内に限らず、海外の地域でもこれまで数々の災害があったが、それらの地域に対して常に自分たちがあの時に支援していただいたことに対する感謝の気持ちを持って、現地へ支援に行ったり、行けなくても大使館などを通じて物心両面のお返しをしてきた。困難に遭遇した時にしていただいた支援を本当にありがたいと思うからこそ、自然とそういう行動になっていくのだと私は思う。

鎮魂と復興を願ってともされた「1.17」の文字

 このたび神戸市からの提案で、1月21日から1か月余りの間、「自然災害からの復興戦略」をテーマに、JICA(独立行政法人国際協力機構)が研修を行う。これは近年、アジア及び中東で自然災害に見舞われた5か国の行政官に来てもらい、実際に神戸で取り組んだ復興計画の作り方や、計画をどう実行したかなど、それぞれ現場で検証をしてもらいながら、参考になることをそれぞれの国へ帰って利用してほしいという思いで行っている。このような研修は別に今回が初めてではなく、これまでもJICAをはじめ各国からの問い合わせに対し、一つひとつ丁寧に対応してきた。基本となる想いは、私どもの貴重な経験を多くの人に伝えていくことと同時に、災害や事件・事故にいち早く対応して市民の日常生活の安全安心を守っていくことでもある。神戸市では職制として危機管理監を配置し、防災・防犯、事件・事故にいち早く対応して、市民の日常生活を守ることを基本としているが、そのための訓練は一度や二度ではなく、時間の経過で忘れないよう反復することがぜひとも必要だ。

大震災への備えや防火・減災の重要性を訴え、地域の災害対応能力の向上に寄与する地震体験車「ゆれるん」

 事件・事故、あるいは病気に対する市民の関心の高さをあらわす一例として、AED(自動体外式除細動器)設置の広がりがある。AEDを最初に市役所や区役所、支所、出張所などに設置する際、不特定多数の人が集まる駅舎やホテル、観光施設などにもお願いをしてみたところ、「分かりました。うちもやりましょう」と応じて下さり、今ではAEDの設置数は700を超え、これからも増えていくと思う。このようなことも震災を経験した神戸だからこそできることだと私は思う。

 復興ということに関しては、市民の皆さんの思いも一人ひとり違うのではないだろうか。復興したと言う人もいれば、いや、まだまだと言う人ももちろんおられると思う。私も「神戸は復興したと言えませんか?」とよく尋ねられるが、震災から13年が経過してもなお、新しい神戸をどうめざしていくか皆さん必死になっている状況だからこそ判断はまだ早いと思っている。ある程度のところまで目処がついてくれば、また違った点での評価が出てくるだろうし、そこからまた次の新しい目標も出てくる。そのように考えながら次のステップを積み上げていくことが大事ではないだろうか。

「震災13年追悼の集い」で追悼の言葉を述べる矢田立郎市長(東遊園地)

 くらしの基本はみんなが安らげる場の提供がまず基本であり、現在は「神戸2010ビジョン」の完遂に向かって取り組んでいる最中である。「神戸2010ビジョン」の遂行後には、またその次に向かってどうするかが当然出てくるわけで、次を常に考えながら現在の取り組みを進めていくことが大事だと思っている。

 しかし現実の問題に目を向けると、高齢化、少子化、あるいは人口減の社会への進展など、新たに直面しているこれらの問題に国全体としてどう対処するかは、私たちにとっても避けて通ることのできない大きな課題だ。また、震災復興にまい進する一方で、まちの活性化にどう取り組むかということも大事だ。その一例としてバイオ・ライフサイエンスの分野に取り組み、それが引き金となってポートアイランドに変化が生まれてきたように、まさにまちは生き物であり、どんどん変化していく。いい方向に変わっていけるような舞台づくりが今後ますます必要になってくるだろう。

 空港の効果はもちろん大きい。同時に新幹線「のぞみ」がすべて新神戸駅に停まるようになって、この情報が全国に伝わると、そんなに便利になったのなら行ってみようかということになるだろうし、交流人口が増えることはとにかくいいことだ。観光入込客数も平成18年で2,920万人となり、「神戸2010ビジョン」で設定した目標3,000万人に近づいてきている。確かに最近は市内を走っている観光バスやマイカーのナンバーを見ると、他府県ナンバーがずいぶん増えている。それにつれて、ホテルの稼働率もかなり高くなったと聞くし、また、ホテルの新設計画が市内各地で持ち上がっていることも歓迎すべき話だ。

 新しい切り口からの神戸の発展という意味では、次世代スーパーコンピュータと医療産業都市構想の連携もまさにそうだ。まちが新しい方向に向かっていく時には人が集まって来ていただかなければならないし、人が集まれば連鎖的に新しい分野のものも発展していく。神戸がそんなまちになれたらと常に私は思っている。現在、ポートアイランド第2期の医療産業関連の企業数は115社になっており、スーパーコンピュータと連携によって、今後、神戸への進出はより多くなっていくことが予想される。大学や研究機関の新たな進出などを含め、神戸が知的財産の拠点となるよう、震災14年目を機に、みんなで一段と努力したいものだ。

まだ夜も明けない早朝、「あの時刻」を前に竹灯篭のロウソクに点灯する人たち(写真・中央は矢田市長=東遊園地)

■9月8日(土)〜10日(月) 「神戸・天津友好の翼」交流事業

 「日中国交正常化35周年記念・2万人交流計画」の一環として、神戸市及び経済界、各種団体等の皆さんとともに9月8日から3日間、神戸空港から初のオウンユース・チャーター機で天津へ行ってきた。天津市は、昭和48年6月に中国の都市として世界で初めて神戸市と友好都市提携を結んだ都市であり、これまでも様々な市民交流を行ってきたこともあって思い入れのある都市だ。今回の訪問では実に行く先々で大歓迎を受け、交流団の皆さんも一様に天津の今の発展ぶりや、さらに将来はどのように整備されていこうとしているかなどを目の当りにして、やっぱり来てよかったと思っていた。

チャーター機画像

 天津の国際空港に到着後すぐに視察した市内の濱海新区は、新区だけで神戸市の面積の5倍もある。そんな広大な場所で産業集積を図っており、同時に、それに伴って発生する物流に備えて港の大改修をすすめていた。すでに半分ほどは改修が終っていたが、水深は17.5mから19mほどあり、大型船もスムーズに航行できる、まさにメガターミナルをつくっている。

神戸・天津友好交流事業画像

 空港も、これまでは北京空港が中心で天津は国内空港的な役割だったようだが、今は国際便も飛んでいるし、古いターミナルはすべて貨物用に変え、旅客ターミナルも新しくつくり直し、滑走路も3,500mに伸ばした。北京では近々にオリンピックが開催されるし、上海では万博が行われる。まもなく北京−天津間に、5分間隔で新幹線が走るようになるという話も聞いた。

 天津はこれからますます変わるだろう。北京も上海もすごいが、天津も相当なスピードでどんどん変化している印象を強く感じた。神戸と天津が友好都市提携を結んで来年は35年を迎える。これは当時の周恩来首相が仲立ちをされて結んだいわば由緒のある提携だ。来年は天津から神戸に交流団を出してくれることになっているが、その時は今回の神戸から行った人数よりもっと大勢で神戸へ行きたい、だから飛行機以外にフェリーも使って行きますよと、うれしい土産話を頂戴して帰ってきた。これからも経済面だけでなく芸術・文化など様々な都市間交流がさらに深まればと思う。

■9月14日(金) 市内最高齢者(森野スエさん 109歳)訪問

 今年、神戸市内で100歳を越えた方が561人になっている。去年は464人なので、この1年で100人くらい増えたことになる。どんどん長寿になって、それに皆さんお元気である。今回は109歳6か月の森野スエさんのお祝いに行ったが、こちらが呼びかけて話をしていると、自分の心にとどいた部分では「ありがとう」ときっちりおっしゃる。話をしていても気持ちがいい。

 これだけ日本が長寿社会になったのはなぜだろうと考えることがある。その一つは、医療制度にしても介護制度にしても、そういう社会になる仕組みが日本にできているからではないか。振り返ってみると、失われた10年とか、格差の問題とかいろいろ言われているが、全体としてみれば、日本特有の持続性、安定性のある社会構造が、これだけの長寿社会を構成する要因となっているのではないかと私は思う。

市内最高齢者の森野スエさん画像

 スエさんは特別養護老人ホームに入所されており、その日はお祝いで同じホームの2、30人が集まっていたが、その中に何と100歳になる女性がいるというので「どなたですか?その方」と私が聞くと、さっと一人の手が勢いよくあがった。100歳がそんなに珍しくなくなるのは、遠いことではないかもしれない。

■9月15日(土)〜17日(月・祝) 世界華商大会

世界華商大会画像

 世界各地で活躍している中国系経済人の「第九回世界華商大会」が神戸で開催された。14日に兵庫県、神戸市など主催のウェルカムレセプションをポートピアホテルで開いて皆さんをお迎えし、15、16日はワールド記念ホールと神戸国際会議場で開幕式や基調講演、各種分科会などが開催され、17日は大阪で閉幕式があって閉会した。

 華商大会は、日本におられる華商の方が早くからぜひ一度日本で開きたいと言っておられたようだ。特に神戸の華僑の皆さんは非常に古い歴史をおもちなので、華僑の社会を見てもらうのなら神戸が最適だということで本当はもっと早い震災前に開催の話があったようだ。今回の参加者は33か国・地域の約3,600人、うち華僑の方は2,600人。これほどのスケールの大会が神戸で開かれたことはすごく意義があると思う。これはやはり、神戸の華僑の皆さんがこのまちにとけ込んで、立派に共生しているということにほかならない。神戸には中華同文学校があり、南京町もある。関帝廟、孫文記念館、そのほか中国に関係する事柄や施設は幾多とある。それほど神戸と中国は縁が深い。

 大会には中国共産党ナンバー4の賈慶林・全国人民政治協商会議主席が来られたし、世界のいろんなジャンルの人が参加した分科会では、ノーベル賞(物理)受賞者の中国の先生も見えていた。また、大会参加者へ日本ビジネスの情報を提供するとともに商談・プレゼンテーションなどを行うビジネスマッチングフェアが2日間にわたって神戸国際展示場で開催され、経済効果もかなりあったのではないかと思う。

 それにしても、大会の交流プログラムとして参加者が南京町を訪れた時は大変なにぎわいで、私も行ったが目を見張る思いがした。まちの青年たちが龍舞を披露して熱烈歓迎し、そこへ市民も一緒になって通りを埋めつくし、一行を迎えた。私は「一つの縁だ」とよく言っている。何かの縁で神戸に来てくれた人が神戸はいい所だ、神戸でこんないいことがあったよと伝えてもらえたら、また神戸に来ていただける。一つの縁をみんなでどれだけ増やしていくことができるか。その意味でも今回の華商大会は強く印象に残った。

南京町の歓迎行事画像

■7月1日(日) 神戸空港石垣便就航

石垣便就航画像

 石垣島へは一度行ったことがある。そのときの思い出は、風光の美しさもさることながら、住んでいる人たちの柔和な笑顔、あいさつ、そんなにじみ出るようなもてなしの心が印象として今も残っている。観光にとって最も大事なものを石垣の人たちは皆さんお持ちだなと思いながら、私は帰ってきた。

 神戸もぜひそうありたいものだ。神戸に来ていただいた方たちにとって、まちの雰囲気はもちろんだが、まちで出会った人たちとの交流、コミュニケーション、これらがいい印象の上で帰ってもらうのと、何かもう一つだったと思われるのではずいぶん違う。その点、石垣島は行けばきっとその良さを実感して、満足していただけるすばらしい観光地だと私は思う。

■7月13日(金) ベイシャトル就航1年

 ベイシャトルの就航1年で神戸出身のシンガーソングライター平松愛理さんに「一日船長」をお願いし、PR役をつとめてもらった。いろいろなインセンティブが徐々に効果を出しつつあり、これからも工夫を重ねて目標の乗船者数を達成したい。手前みそのようだが、ベイシャトルは本当に便利だ。ベイシャトルの利用者には神戸側の専用駐車場が無料になるほか、ポーターサービスといった気配りサービスも折り紙つき。多くの人に大いに使っていただけたらと願っている。

■7月16日(月・祝) 神戸開港140年について「海の日」に思う

 慶応3(1868)年の神戸開港から今年は140年になる。私はこの機会に、神戸のまちそのものの歴史の沿革を、みんなで振り返ってみたいものだと思っている。140年前になぜ神戸が開港することになったのか。単に港の水深があるからとか、そんなことだけではない。もともと神戸は務古水門(むこのみなと)、あるいは大輪田泊(おおわだのとまり)、兵庫津というふうに奈良朝の時代からその名はある。それだけに人口の集積もあり、西日本一円を見たときに外国からも開港するなら神戸、という話になったわけだ。

 開港、そして海外との交易となると、外国人が事業を営む場が必要となり居留地ができ、波止場も新設されて開港がようやく軌道に乗る。それにつれて海上輸送だけでなく、1800年代のまさに西洋の先端の文明文化が神戸にどっと入ってきた。さらには、それまで日本になかったような事業を神戸で起こそうと、例えば造船が始まる。そして、その関連企業が神戸の沿岸域にどんどん立地しはじめ、そこへ外国人技術者なども入ってくるなどして、今の神戸のいろいろな産業の基礎を築いてくれたのが明治30年代くらいまでだったと思う。

 開港によっていろんな分野の文明文化が神戸に入ってきたことは何といっても大きい。その後、神戸から発祥し、全国に広まっていった「神戸はじめて物語」は数々あるが、そんな神戸のまちを性格付ける、現在のまちの原点は、やはり明治の開港だ。これがなければ、神戸のまちはどうなっていたことだろう。そして、その集積がどんどん高まり、とりわけ交易がピークになったのが大正8(1919)年くらい、神戸は日本の都市のランクで言えば3番か4番に位置し、いろいろなデータを見ても相当な経済力をもっていたことが分かる。

 第一次世界大戦当時、三井物産や三菱商事と天下を三分した神戸の貿易商社鈴木商店が、昭和2年の金融恐慌で破産する。しかし、実際には数多くの有力企業が事業を引き継いで継続されていることからも、神戸のまちにそれだけの力があったと言えるのではないだろうか。

 昭和14(1939)年、神戸市の人口がはじめて100万人を突破。これは、当時大都市といわれた東京、横浜、名古屋、京都、大阪、そして神戸の、6大都市の仲間入りを意味する。これも、重工業を中心とする開港以来の蓄積が続いていたからこそだ。また、戦争の影響から昭和20年に38万人まで落ち込んでいた人口が、比較的早く昭和31年に再び100万人に戻ったのも、港とともに関連産業としての重工業その他の事業が戦後の経済を支えてくれたことによるものだ。

ポートアイランド西岸壁画像

 ところが、昭和40年代に入って工場等制限法が施工されたため結局、神戸製鋼と川崎重工業の一部機能、そして川崎製鉄は相次いで市外へ出て行かざるをえなかった。加えて、中小企業を含めたすそ野の関連産業が行動を共にしたことは大変な痛手で、昭和40年代は経済的にも財政的にも、神戸にとっては大変な時期だったと思う。

 そんな中で、神戸は神戸の新しい形をつくっていかなければならない。特に港をどうするのか。埠頭はあったが、コンテナバースがまだない。摩耶埠頭が昭和42年に完成したものの、これは将来の本格的なコンテナ化には対応できないことは分かっていたので、早くからポートアイランドをつくる計画だった。そのポートアイランドの完成は昭和55年だった。今はもうコンテナターミナルの機能はすべて東へ移っており、跡地には大学のキャンパスが広がり、物流関係の施設ができてというふうに変わった。時の流れは本当に早い。

 しかし考えてみると、神戸がいろいろな困難を乗り越えて絶えず先見的に次の手に取り組んできたベースは、やはり明治の開港だ。140年という歴史の積み重ねがあったからこそ、新しいことを次々とやり続けることができたのだと思う。現にポートアイランド2期に医療産業が集積し、新しい研究拠点としての取り組みが進んでいるのは、これからの21世紀の先を見たときにやはり必要だと多くの人がとらえているからだ。そこには、まちそのものがもっているDNAが働いているのではないかと私は思う。

 神戸はこれからもどんどん国際性を高めていかなくてはならない。海の港に空の港が加わって、時代の変化に適応した取り組みがいっそう大事になってきた。繰り返すようだが、開港140年は単に140年を祝うことではない。神戸の地に外国の文明文化が最初に入ってきて、それをベースに、神戸のまちが今日まで歩み続けてきたことをしっかりと踏まえるとともに、これまでと同様いろいろな困難を乗り越えて、次のまちをどう形づくっていくかをみんなで考えていく節目だと、気持ちを新たにしている。

■5月21日(月) 神戸・シアトル 姉妹都市提携50周年

 神戸での姉妹都市提携50周年の記念イベントに出席するためシアトルから親善訪問団が来神され、きょう表敬のため市役所に来て下さった。

シアトル画像

 シアトルとのお付き合いが半世紀にわたって長く保たれてきたのは、何といってもシアトルの皆さんと神戸の先人が築いた人と人とのつながりがあればこそで、これまで、神戸市シアトル事務所の開設などさまざまな分野で交流を深めてきた。神戸との共通点も多く、シアトル港はアメリカ有数の国際貿易港であり、バイオテクノロジーも活発で、まちは山と海に囲まれて美しい。プロスポーツの面でも、マリナーズのイチローをはじめ日本人選手の活躍がすばらしく、イチロー選手や城島選手を見るために日本から観光客がどっと行く。「プロスポーツの人気は、経済効果を含め、いろいろな意味で都市にとって大きな影響を与えるものだ」と、私が提携45周年で行った時、シアトル市長が言われていたのを思い出す。

 これからも、友好のパイプをさらに太くするようにみんなで頑張りたいものだ。

神戸まつり画像

■4月22日(日) デザインを生かしたまちづくりの推進

 第16回政策提言会議が今日開かれ、「デザイン都市」のことが話題となった。「デザイン都市」については昨年4月に研究会を立ちあげ、市も今春デザイン都市推進本部を設置し、取り組んでいくことにしている。

 神戸にたくさんの人が訪れてもらえるようなまちにするためには、人を引きつけ、人を動かす力、すなわちデザインの力をまちづくりに活かしていく必要があると私は考えている。かつてのファッション都市、アーバンリゾート都市、あるいは現在、我々が提唱している観光交流都市や文化創生都市も、考えてみるとすべてがデザインのコンセプトでくくれるのではないだろうか。デザイン都市に向けた方向性としてまず大事なのは空間だ。まちそのものもそうだし、まちの快適性も空間である。山とまちと海をつなぐ空間、あるいは、地域の思いをつなぐ空間もある。

 二つ目は、経済のデザイン。例えば、神戸はくつのまちとか、スイーツのまちといわれている。これは経済活動から発生してきた一つのブランドだ。経済活動に伴って出てくるデザインも大事であって、神戸へ行ってそれらを求めるとか、今は何でもネットで買える時代なので、神戸発信の商品も多くなることが予想される。

 そして三つ目は文化。文化は本当に幅が広い。文化を通じてまちも人も心も、感性に訴えるものを幅広くデザインして、より人の心を打つような取り組みを考えていこうというのが今回の提案だ。もう一つ、「心のデザイン」を追加したらどうかと、ある方から意見があった。人間同士が没交渉になっていく最近の傾向を思うと、根底にある人間の心のデザインもおろそかにできない。今後は、これも視野に入れて考えたらいいのではないかと私は思っている。

 このほか具体的な提案としては、まちの空間を変えていく取り組みとして、特に旧居留地とその浜側のウォーターフロントがもっと一体性を持つように考えていこうという話も出ている。

 ところで現在、ユネスコが世界同盟(500を超える団体が加盟)を結成し、その中で「創造都市ネットワーク」を提唱している。デザインや音楽、グルメなど7つのジャンルで世界のネットワークを構築し、それぞれがユネスコを通じて取り組みを世界へ発信するとともに、交流やパートナーシップを進めていこうというものだ。デザインの分野では、ドイツのベルリン、カナダのモントリオール、アルゼンチンのブエノスアイレスがすでに認定を受けている。

 昨年、マルセイユとの姉妹港提携45周年があったとき私はドイツに立ち寄り、ベルリンにも行った。あのまちが第2次世界大戦であれほど壊滅的打撃を受け、その後どう再生したのかが見たくて東・西ドイツの両方を回ったが、まず感じたのは東西が見事に融合してまち並みが整備されていたことだ。破壊と再生、そして環境・景観へのこまやかな配慮、まち中の豊かな緑・・・。それらを考えると、ベルリンと神戸はよく似ている。神戸も戦災と震災、その間の水害など2度、3度とまちをずたずたにされながら、それらを乗り越え再生してきた。まちの快適さにしても、評価は比較的高いのではないか。緑も、質・量ともに日本の都市の中では他にないものをもっている、といった点でこの際、デザインの分野でユネスコに認可を申請してみようということになり、目下申請中だ。

 仮に認定されると、先に認定を受けた都市との交流事業が始まるし、お互いに気付いた点を指摘し合ったりすることになる。その意味では、ユネスコへの申請はデザインをまちづくりに生かす最初の1歩であり、これで弾みをつけていきたいという思いである。そして特にうれしいのは、この申請にしても行政だけが考えてやるのではなく、研究会の場を通じて、市民の皆さん、経済界、それに大学や専門家それぞれの方々に議論をしていただき、その提案として行われた点だ。これからもデザインを活かしたまちづくりに市民みんなが思いをもって、神戸により多くの目が注がれて世界中から神戸に人が集まるような、そんなまちでありたいと改めて思っている。

■3月28日(水) 次世代スーパーコンピュータ神戸立地決定

 国の第3期科学技術基本計画に国家基幹技術のひとつとして位置づけられている世界最高水準の次世代スーパーコンピュータが、ポートアイランド第2期に立地することが今日決まった。この知らせを聞いて、私は、神戸には空港もあり、近隣では医療産業の集積も進んでいることからまちのポテンシャルあるいは利便性が評価されたものだと感じた。

 次世代スーパーコンピュータは世界最先端の研究開発基盤となる。その分野は、自然科学では物理、化学、生物学のほかバイオ、天文、環境、防災(災害予測)など多岐にわたる。また、スパコンのそれらのシミュレーションは、大学、研究機関などでの活用のほか、経済的な活動にも結びついていく。その時に、人間の能力だけですべてを実証するのは難しく、世界最速のスーパーコンピュータがその役割を担っていく。

 ちなみに、この次世代スーパーコンピュータは、1秒に1京(ケイ)回の計算をする。1京は1兆の1万倍、想像もつかない能力である。今後、国内だけでなく諸外国からもこれを使ってみようという大学や研究機関、企業などが神戸に来るようになると、そうした機関との連携も当然密になってくる。また、神戸に立地する機関も考えられ、新分野の研究開発が期待できる一方、新たな産業の創出も期待できるだろう。

 県下にはポートアイランド第2期の医療産業都市の機能に加え、西播磨の「SPring-8」、三木の「E-ディフェンス」と、最先端の科学技術の拠点が3つある。今後はこれら関連する機関や大学、企業とも連携を深めるとともに、スーパーコンピュータの整備主体となる理化学研究所とも連携し、地元としていろいろな期待に応えていけるよう取り組みを進めていきたい。

■3月7日(水) 地球温暖化防止へ思いを新たに

 いつの間にか冬が過ぎ、いよいよ春本番である。今年は暖冬であった。それも記録的な暖冬で、気象庁がきょう発表した桜(ソメイヨシノ)の開花予想も、ほぼ全国的に平年より早い開花が予想されている。いつもの年だと、4月の入学式のときに満開の桜が見られたりしたが、今年は少し早くなりそうだ。

 私は、地球温暖化は大変なことだと思っている。早い話が生活のリズムというものが少しずつずれると、例えば、店の冬物商品の売上げにも影響が出るのではないか。暖房用品とか冬物衣類などは季節に合わせて生業(なりわい)が成り立っている。春夏秋冬の四季がずれてくるといろいろ困ったことになる。これは新聞に出ていた話だが、イカナゴにしても最初の解禁日にとれるのは小さな稚魚が普通だ。ところが今年の解禁日のイカナゴは大きくて、これも暖冬の影響らしい。餌(えさ)になるプランクトンなどが多いためではないかということであった。

 地球温暖化の防止は、言うまでもなくCO2(二酸化炭素)の削減が大きな目標だ。これは地球温暖化防止京都会議で加盟国が目標を決めてやっていこうということで、「京都議定書」を締結し、2008年から2012年を目標に、例えば日本やEUなど先進国全体で少なくとも6%削減を目指して取り組んでいる。

ところが日本の場合、目標の年次までにこれが達成できるかどうかとなると、産業系のものは減っているが、オフィス・店舗などの業務系や家庭、これがなかなか減らない。これからの地球はみんなで守るものだという思いを寄せていかないと、このままでは地球全体が危なくなってしまう。まさに「もったいない精神」で不要なものは買わない、あるいは再利用を考えないと、それこそ取り返しのつかないことになる。

 かつての日本には、資源は資源として再利用する一方、ごみとして出すものは減らすといった生活の美学ともいえる日常習慣があったが、最近は少しその美学が忘れられているような気がしてならない。

 お互いに縁あって地球という星の上に住んでいる。これを失ってしまうとどうなるのかと考えれば、自分たちの代だけではなく、後々の人のためにも踏ん張らなくてはならない。同時に、議定書にまだ賛同していない国にも理解をしてもらうよう、引き続き働きかけをしていかなければと強く思う。

■3月8日(木) コープこうべのマイバッグ運動

 生活協同組合コープこうべが「ごみ減量資源化」の一つとして進めているマイバッグ運動は、住みやすく環境にやさしい循環型都市を目指す上でも大変けっこうなことであり、これが他のスーパーや商店にも広がってくれればと大いに期待している。

 コープこうべでは、以前からレジ袋を持っていない買い物客には「ここにお金を入れて下さい」と、自主的な代金箱方式でレジ袋削減に取り組んできた。市としてもこのような取り組みを積極的に後押しするため、昨年12月、レジ袋削減に向けた協定を締結し、市民、消費者の理解を得られるよう、広報啓発活動を展開しているところである。

 このたび、6月からの全店実施(153店舗)に先駆け、2月8日からコープ甲南店、さらに3月8日からコープデイズ神戸北町店でもレジ精算方式が先行実施された。甲南店の実施後1週間の結果では、来店者のマイバッグ持参率は目標の90%を超えており、消費者の取り組みが徐々に定着しつつあることを示していて喜ばしい。

 参考までに、レジ袋1枚に石油がどれだけ使われているか、皆さんご存知だろうか。実は、さかずき1杯の石油が消費されているそうだ。それこそ「ちりも積もれば山となる」で、わずかなことでも積もり重なると膨大なものになる。まずみんながレジ袋1枚と、さかずき1杯の石油に気付くことが大事であり、啓発の意味でも、マイバッグ運動の取り組みは非常に大きいと私は思う。

 一方、神戸市のごみの排出量については、数年前から減少傾向に転じているものの、市民一人一日当たりの排出量は政令指定都市の中でも依然として高い水準にある。減量資源化をより一層推し進めるため、現在の6分別収集をさらに細かく分別すると同時に、処理するにもコストがかかっていることを皆さんに理解していただき、事業系ごみは今年4月から種類と容量によって処理手数料を含んだ指定袋を買ってもらう。また、家庭系ごみは今年モデル的に実験した上で、平成20年度から決められたごみ袋で出してもらう方向に変えていきたい。それもこれも、要するに、ごみの総量を減らすためにどうすべきかということである。

 手に負えない話ではない。ちょっとした小さなことをみんなで積み上げていけば、必ず成し遂げられると私は信じている。

■3月11日(日) ヴィッセル神戸への期待

 J1に復帰したヴィッセル神戸のホーム初戦が、きょうホームズスタジアム神戸(前・神戸ウィングスタジアム)で行われ、川崎フロンターレと1−1で引き分けた。残念だったが、昨年2位の川崎に先制されながら、いわば執念ともいえる粘りでドローにしたわけだから、今後の展開に明るさを感じたサポータ−は多かったと思う。

 ヴィッセルは、昨年の入れ替え戦の最終戦でJ2からJ1に昇格したが、シーズン終盤の熱狂的なファンの応援と選手のやる気、これが一つになったからこそ、わずか1シーズンでJ1復帰を果たすことができたのだと私は思う。

 今年は、ホームズスタジアム神戸をエンジのクリムゾンカラーで埋めつくそう。スタジアムが満員になれば、選手は元気づき、チームもぐっと上昇する。かつては浦和も一時J2に落ちたが、やがて復帰し、地元の人たちがものすごく応援をして優勝した。新潟も仙台も毎試合かなりのファンがスタジアムに足を運び、好成績をあげている。今年のヴィッセルはオーナーも社長も監督も、9位以内の成績を目指して頑張ると言っている。ぜひそんな勝ち方ができるように、応援する側も盛り上げていきたいものだ。

 まちにスポーツチームがあって、それをみんなで応援する。この気風が、何事によらず一生懸命みんなで頑張ろうよ、となるのであって、今の神戸にも大事なことではないだろうか。


■10月27日(金)〜29日(日) 海外出張・・・中国 江蘇省蘇州市

 中国の江蘇省蘇州市で開催されるWHOの会議の前に、上海で非常に大規模なコンテナヤードの建設が進められていると聞き、この機会に現地を見学させてもらった。

 上海は、これまで長江河口部の外高橋コンテナターミナルですべて荷さばきをしていたが、著しい経済発展によりコンテナ取扱量が増加しており、また、河川の流下土砂による埋没の影響を受け満潮時以外に船の入出港ができないことから、長江の沖の小洋山という島まで、このプロジェクトのために全長30kmの橋を架け、そこに新しいコンテナターミナルの整備をすすめている。将来は30基のコンテナターミナルになるそうだが、既に5基が稼動、さらにもうすぐ7基が稼動し、その後また4基が稼動する準備が整いつつあった。5基だけでコンテナ取扱量は年間300万TEU、30基すべて完成すればたぶん世界一になるだろうと言っていた。

 現在、世界一の貨物取扱量はシンガポールや香港だが、日本の東京、横浜、名古屋、大阪、神戸、それに門司、福岡など全部合わせても、シンガポールや香港の取扱量の方が多い。神戸は現在やっと230万TEUくらいに戻してきたが、過去、最も取扱量が多かった時でも大体300万TEUに少しとどかなかった。今は、そんな時代だ。かつてとは1ケタくらいケタが違う。とにかく、ものすごい物量とその流れの変化の速さにはただただ驚くばかりだ。なかでも中国は行く度にどんどん変わっていてびっくりする。

 一方、「WHO神戸センター主催シンポジウム」に、私はWHO神戸センターの地元都市として参加し、医療産業都市構想や、「健康を楽しむ」まちづくりの取り組みについて報告した。また、神戸市は、サンディアゴ(チリ)、バンガロール(インド)、蘇州(中国)、ナクール(ケニア)、アリアナ(チュニジア)とともに、WHO神戸センターが今後予定している「健康都市化プロジェクト」の実施調査対象都市に選定されており、この研究協力確認書への署名を行った。

 会場で各地域における取り組みの発表を聞くと、当然のことながら、それぞれの地域特性に合わせた発表が多い。保健衛生の分野がそれほど進んでいない国は、それをどう高めていくか。例えば、羅患率をどう減らすかとか、どんな体制で保健衛生を維持するかといった話が中心になる。ところが我々の場合は、そういう時代はもう通り過ぎて、むしろそれを越えた段階でまた別の問題が起こりつつある。少子高齢化、生活習慣病対策、子どもの虐待に対してどうするのかというのがむしろ問題になっている。

 このように、地域によって相当差があるのは事実である。しかし今、人口爆発が起こっているといわれているアジア圏において、真に人間の命をどうとらえ、それにどう対処するのかを考えると、いろいろ差はあっても、やはりみんなで情報を出し合い、そして、お互いに何かできることを補い合うことが大事だと強く感じた。これからも多くの国々と連携をとり合いながら、健康への強い意識をもち続けたいと思う。

■11月4日(土)〜5日(日) 第一回世界身体障害者野球日本大会

 2日間にわたってスカイマークスタジアムで熱戦を繰りひろげた選手たちを見て、多くの人が胸を熱くしたことだろう。例えば、左投げで、ボールを捕るときにパっとグラブを持ち替えてボールを捕り、また素早くグラブをはめてもう1回投げる・・・。それぞれに体の不自由な選手が、ひたむきにプレーする姿、あるいは、人生のアクシデントにひるまず、自分なりの精いっぱいの力で頑張る姿に人々は感動を覚えるのだと思う。野球はチームプレーである。一人ひとりの努力に加えて、皆が一緒になってやろうという見事な結束が、日本の優勝という結果につながったのだと思う。その意味で、全国初の障害者野球チーム「神戸コスモス」を結成し、これを核に、各地に呼びかけてチームづくりを推進した神戸コスモスの監督・岩崎広司さんに敬意を表したい。

 また、今回の大会には多くの高校生や大学生がボランティアとして参加し、本当に熱心に運営の手伝いや、プレーの応援に汗をかいてくれた。このような経験は障害者問題に対する理解も深まるし、加えて、ああいう場面で実際に自分の持てるものを必要としている人に協力してあげるということは、体験としていつかきっと生きてくると私は思う。

 

■11月6日(月) トップマネジメントセミナー

 神戸市の局区長会議で定期的に行っている「トップマネージメントセミナー」に、アシックスの鬼塚喜八郎さんにお越しいただき、鬼塚さんの生きざまともいえる話を熱々と2時間近く拝聴させていただいたが、実に感動的なお話でなるほどという思いを受けた。

 鬼塚さんは、鳥取県の生まれで鳥取の旧制中学を卒業後、軍隊生活を経験する。戦後、神戸に来て商社にしばらく就職したが、戦後の何もない世の中で、「スポーツを通じて子どもたちの健全な育成を支えたい」と思い、スポーツシューズメーカーを興した。そして最初に開発した商品がバスケットボールシューズだ。当時、バスケットボールはアメリカでは非常に盛んであったが、日本ではまだメジャーなスポーツではない。それだけに、日本ではそのシューズをつくるメーカーがなかったようで、そこに目を付けたわけだ。すべてが手探り状態の中でのチャレンジ精神である。同時に、さまざまなアイデアを積極的に採り入れた。

 例えば、吸盤のソール。止まるべき時にぴたっと止まって滑らないソール、これは明石のタコの吸盤をヒントに考案し、バスケットボールシューズに活用した。こうしてバレーボールシューズやマラソンシューズなどを次々と開発していく中で、鬼塚さんは一貫して自社の商品を世界に通用するものにしなければならないという思いを持ち続け、そのためにトップ選手の要望を聞くなどいろいろな努力を重ねられたそうだ。

 それと同時に、企業の社会貢献についても、企業は社会の「公器」だと。そういう意識がなく、自分の利益だけを追求するような企業は駄目だと言っておられた。その根本にあるのは、自分たちの事業はそれを必要とする人にまず喜んでもらうために良い商品をつくること、その上で、適正な利益を上げて社会に貢献することが大事だと考えておられるのだと思う。人の役に立つことを常に謙虚に考える。そのベースとして必要なのは、やはり宗教心ではないだろうかともおっしゃっていた。「宗教心は、これからも大切にしたいと思います」と言われた鬼塚さんの言葉が、とても印象的であった。

 

■8月27日(日) 海外出張・・・ドイツ、フランス、スペイン

 8月20日からドイツ、マルセイユ市(フランス)、ビルバオ市(スペイン)を訪れ、きょう帰国した。まず、ドイツでは、フランクフルト郊外にあるベーリンガーインゲルハイム本社と、ベルリンにあるシエーリングの本社を訪問し、医療産業都市構想のトップセールスを行った。両社とも神戸市の構想、現況等について充分理解をしてもらうことができ、意を強くした。

 次にドイツからマルセイユへ飛び、私どもを含めて市民交流使節団総勢26名で姉妹都市提携45周年の記念行事に出席した。姉妹都市としては来年50年を迎えるアメリカのシアトル市に次いで、マルセイユ市が45年と2番目に長い。45年という長い交流関係を築いてきたことに対して、同市のゴーダン市長は「大変意義深い両市の関係」とおっしゃり、私は「45年という大きな節目に市民の訪問団と交流できたことは、大変意義のあること」と申し上げた。ゴーダン市長から、マルセイユの植物園の中に日本庭園をつくり、現地の植生に適した日本の植物を植えたいということだったので、私も実際にその場所を見た上で、こちらから提案もしてすり合わせを行い、桜を20本寄贈することにした。そのほか、庭園の中に灯籠2基を寄贈する内容目録をゴーダン市長にお渡しした。

 神戸からの使節団は、文化事業の一環として、歌や民謡の披露をお互いの交流として行い、その後、公園づくりの関係とか婦人問題、とりわけ男女共同参画について向こうの人と個別に分かれて意見交換を行った。

 マルセイユもたいへん歴史のある古いまちで、古い港がまだ残っている。そうした旧の港湾地域を改造して、新しい文化施設とか観光の施設へ変えていくために、約3,500億円かけた再開発工事がすでに始まっていた。時代の変化に合わせてまちを変えていく。衰退した部分を新しい分野に変えていく。まさに工業社会から新しい知識産業社会へ急ピッチで転換しているのだ。神戸も港周辺のウォーターフロントの再開発を進めているところであり、マルセイユを見て共通点を感じるとともに、大いに刺激を受けた。

 次に訪問したスペインのビルバオ市も、バスク地方の中心的な大きなまちで鉄を中心とした産業が栄え、港も栄えていたのだが、時代の変化とともに衰退していた。そこで町の再生を図る取り組みとして「ビルバオ・リア2000」というプロジェクトが進められており、港を川の方から海へ移設したほか、かの有名なグッゲンハイム美術館をはじめとした文化施設も整備されている。まちのデザインをかなり意識して再生している点と、単なる再開発ではなく、人が集まってくるような再開発を行っている点が印象に残った。神戸のまちもどんどん変化している。この変化を先取りするような、まちの特性を活かした新たなものをつくっていくことが大事だと、改めて思った。

■9月3日(日)・9月7日(木) 神戸市総合防災訓練、列車事故対応総合訓練

 今年で、震災から12年目になるが、災害や事故に対しても常に危機管理意識をもって備えることを忘れてはならないと思う。その意味でも、明石川周辺での台風時の風水害を想定し、明石市と協力して行った神戸市総合防災訓練(9月3日)、福知山線列車事故を教訓とした列車事故対応総合訓練(9月7日)は、いざという時に住民や各関係機関が連携して対応できる体制を充実させることを目的に実施したもので、みんながこの気持ちを忘れず、人命尊重を第一義に、日頃から訓練をして備えることが大事だと思う。



■9月15日(金) 「のじぎく兵庫国体」「のじぎく兵庫大会」の
                    大会旗・炬火リレー採火・出発式

 「のじぎく兵庫国体」が9月30日から10月10日まで、そのあと全国障害者スポーツ大会の「のじぎく兵庫大会」が10月14日から16日まで行われる。この開催気運を盛り上げる大会旗・炬火リレー採火・出発式が、東遊園地の震災モニュメント「1.17希望の灯り」できょう行われた。

 「1.17希望の灯り」は、震災で被災された方々や、全国から支援に来ていただいた人々の思いを風化させないため、被災した10市10町を巡って運んだ種火と、全国から寄せられた種火を一つにして東遊園地に設置した非常に意味のある灯だ。このたびの国体開催にあたり、全国から訪れる選手・監督等に震災時の支援に対する感謝の気持ちと、人と人とのきずなの大切さを再確認する思いを込めて、「1.17希望の灯り」から採火をして炬火とした。

 出発式の後、炬火リレーは三宮、元町、水道筋、新長田南地区の各商店街のほか、9月24日の日曜日には各区代表校10校の運動会のプログラムの一つとして、児童が校庭内でリレーを行うなどして大会ムードを盛り上げた。

 今回の国体は、競技を競うことがもちろんベースになるけれども、この機会に多くの人と交流をする。その中で震災時の支援に対して感謝をする。あるいは、そんな気持ちでおもてなしをすることが大事ではないだろうか。

■7月13日(木) 「神戸−関空ベイ・シャトル」運航開始

 「神戸−関空ベイ・シャトル」は、一口で言えば“速い、安い、便利”ということではないだろうか。

 新しく就航した船は真ん中が空いている双胴高速艇で、両空港間(約24km)を速力約30ノットで29分で結ぶ。以前のK-JETは多くのファンに愛好していただいたものの、運航にかかる燃料費の高騰などもあり、結果、休止せざるを得なくなった。今回は陸上のバス運賃よりも安く、しかも徹底して経営面を重視し採算が合うというコンセプトのもと、経営の合理化に取り組む会社の姿勢も以前とは全然違う。それがひいては使う人にとってより速く、より安く、より便利につながっているのだと思う。運賃は大人片道1,500円。割引券でおもしろいと思うのは夫婦合わせて100歳を超えると、1人が1,050円になる。夫婦2人で乗っても片道2,100円。これだと飛行機に乗らなくても、ちょっと関空へ遊びに行こうという感覚で船旅を楽しむ方もおられるのではないか。


 また、駐車料金も空港の搭乗客と同じように、ベイ・シャトルに乗船する人は24時間まで無料になっており、関空まで船で行くことのメリットを享受してもらいたいと思っている。ベイ・シャトルの試乗会には国土交通省の北側大臣も出席され、操舵室のデッキから外の景色を見ながら「速いな。関空と神戸の距離を感じさせない」と言っておられた。速い、安い、そして便利に加えて、いうまでもなく安全性は重々心しなければと、私は自分自身に言い聞かせた。

■7月17日(月・祝) 「中高生しゃべりばwith神戸市長」

 神戸市では中学生や高校生が放課後や休日に友達同士で自由にしゃべったり、自習をしたり、いろいろなサークル活動をしたりすることができる、いわば中高生の「居場所」のようなものを順次整備している。今年は垂水区に「ユースステーション垂水」が開設され、オープニングイベントとして「中高生しゃべりばwith神戸市長」に私はゲストとして招かれた。

 「しゃべりば」はこれまで須磨区と西区で開催され、今回3回目となるが、この「しゃべりば」というのは、実は子どもたちが考えた言葉で、最初は「しゃべりばwith神戸市長」のタイトルで彼らがこの話を持ってきた。意味を聞くと、とにかく市長と一度話がしたいんだと。自分たちの意見も聞いてほしいし、市長がどんな人か興味があるのでぜひ話してみたいと、まるで挑戦状を持ってきたような調子だった。それで、なかなかおもしろそうだと思って出掛けたところ、随分盛り上がり、子どもたちも「こんな機会をまた設けてほしい」と言うので続いてきたわけだ。

 今回、垂水区でのテーマは「私が住みたい神戸のまち!」。参加者は19名で約半分は垂水区の子どもたちだったが、他の地域からも来ている。2時間40分ほどのやりとりの中で私が一番強く感じたのは、みんなが社会性をきちっと持っていたことだ。環境、不法駐輪、あるいは空港の収支の問題など、いろんなことに自分たちなりの関心を持っている。もっと自分たちが誇りに思えるようなまちにしたいという思いが子どもたちにあるのだと思うと、私は胸が熱くなるほどうれしかった。

 


 子どもたちは要求型ではない。「こんなことをして下さい」ではなく、「こんなことがあるけど市長はどう考えますか、自分はこうすべきだと思います」と、はっきり意見を言う。実に頼もしい。こんな子どもたちの気持ちを大人がどう受け止め、どうやって一緒に考えていくかということが大事ではないだろうか。これからもどんな中高生の挑戦を受けることができるか、大いに楽しみだ。

■8月1日(火) ボトルドウォーター「神戸の水だより〜布引〜」

 この7月に布引ダムをはじめとする水道施設が国の重要文化財に指定されたことを記念し、布引の水をつかったボトルドウォーターが8月から発売される。布引水源地周辺は、日本三大神滝の一つとされる布引の滝やハーブ園などがあり、その豊かな自然と文化環境は市民の大きな財産である。また、名水百選に選ばれている布引渓流の水を広く知ってもらう意味でも、布引ウォーターの発売は意義があると思う。


 神戸で水道布設の気運が高まったのは明治の中ごろで、都市が急成長していったときにコレラなどの伝染病がはやりかけたため、重要な都市基盤である水道が必要だと神戸市第1号の水源地として布引ダムが建設された。重力式コンクリートダムとしては日本最古だ。以来、「赤道を越えても腐らない」と多くの人に評価され、親しまれてきた布引の水の歴史は、皆さんご承知のとおりである。

 重要文化財に指定された貴重な建造物を今後とも大事に後世に伝えていくとともに、1900年に発祥した由緒ある水についてもこの機会に思いをめぐらす。同時に、それまでほとんど樹木が見られなかった禿(はげ)山の六甲山に、水道布設に合わせて、水源かん養のため植林事業が開始されたことも忘れられない。都市というのは、やはりその時代、時代に生きる人が後世のために努力をしないといけないのだと、改めて考えさせられる。

■5月13日(土) 第36回神戸まつり

 今年の神戸まつりはあいにくの雨となって残念だったが、それでもうれしいシーンがいくつかあり心がはずんだ。

 その一つは、市民提案型のイベント。ストリートやステージで音楽、ダンスなど、自分たちの日ごろの多彩な活動をこの日を待っていたとばかりに披露していた。この種のイベントは去年は3つだったが、今年は8つに増え、すごい熱気を感じた。うれしいことだ。

 それと、まつりのオープニングイベントとして今年初めて行ったKOBE合唱フェスティバルも、神戸の文化を高めていく意味で夢のふくらむ思いがした。神戸では例えば、桂木小学校(北区)はNHKの全国合唱コンクールで兵庫県大会及び近畿大会ともに金賞を取り、全国大会に出場する。中学では長峰(灘区)、高校でも長田(長田区)が同じコンクールの県大会で金賞を取るなど、合唱のレベルが非常に高い。混声合唱団を目標にみんなで競うようにすれば、さらにいい方向につながっていくのではないか。

 もう一つ、今年は神戸空港が開港したので、神戸空港と結ばれている、東京を除く6就航都市のクイーンにまつりのパレードに参加してもらった。雨の中を皆さん熱心に沿道に向かって手を振り、そして口々に「まつりに参加して、神戸がいっそう身近に感じられるようになりました。」と語ってくれた。

 


 神戸まつりは、自らがつくり、参加して、そして自分たちのまつりとして定着させていくのがそのスピリットであり、まち全体が舞台になるのが特色だ。市民主体のこのまつりを全国のもっと多くの人々に知ってほしいものだと、雨の中で改めて思った。

■5月14日(日) オリックス・仰木彬前監督のレリーフ除幕

  神戸市民は仰木さんには本当に大きな力をいただいた。仰木さんがオリックス監督として日本一1回、リーグ制覇2回を成し遂げた球場に、元気なユニホーム姿のレリーフが設置されたのを見ながら、私はただ「ありがとうございました」と何度も心の中で繰り返した。レリーフの下に書いてある「がんばろう!神戸」の文字を見ると。震災後のあの頃を思い出し、いっそう胸が熱くなる。 仰木さんには神戸大使もしていただいたが、その委嘱の時も人なつこい笑顔で「僕は神戸が好きなんですよ」と言っておられた。

 ありがとう、仰木さん。今はただ、神戸の地で指揮をとったありし日の仰木さんの姿を、選手の皆さんが日本一の球場といっているスカイマークスタジアムで多くのファンの方に思い返してほしいと願っている。

■5月17日(水) 「カワサキワールド」オープン

 これは皆さんに足を運んでもらわなくてはと、会場を見て回る間に何度か足を止めてそう思った。ぜひ一度見学していただきたいと思う。

 「カワサキワールド」は、海洋博物館の多目的展示スペースをリニューアルすることになり、コンペを行った。その時にいろいろな企業から提案が出てきて、総合審査の結果、神戸の産業の歴史をたどりつつ、陸海空のあらゆる分野において子どもたちの夢もはぐくんでくれるということで、川崎グループの企業ミュージアムに決まったいきさつがある。

 会場でまず目を引いたのは、新幹線の初代0系の先頭車両。実はこれを展示するために海洋博物館の壁を破って入れたそうだ。運転席で実際に触れて実物の感触を体験できる。阪神・淡路大震災で物資の輸送などで活躍した大型ヘリコプターも持ち込まれており、そばで見るとすごく大きい。これも中へ入れるのに難儀し、いったん切断して、中でくっつけた。また、 神戸空港の離発着の操縦を体験できるシュミレーターや、歴代の名車がずらりと並んだオートバイも見ごたえがあった。

 このほか、模型の列車の操縦ができたり、ロボットがルービック・キューブの六面体を見ながら、「これは何回で元の形に戻します」と言うと、そのとおりになったり、見て、触れて、学べる。子どもはもちろん大人が行っても楽しい。

 中突堤一帯はウォーターフロント全体が大きく変わりつつある。大型客船もすでに何隻か中突堤に入っている。海洋博物館のリニューアルとカワサキワールドのオープンでまた人気スポットが増えたわけで、夏場を迎えて、水辺のにぎわいは一段と増すことだろう。


■3月17日(金) 神戸空港(マリンエア)開港から1ヶ月を迎えて

 空港開港から1ヶ月が過ぎた。開港以来、搭乗者はすでに約23万人にのぼり、旅客ターミナルの見学者も50万人を越えている。これはやはり、空港が新しいアクセスであると同時に、一つのスポットとして皆さんに評価されているのではないか。これからの21世紀の時代において、都市機能として空港はやはり大事だという認識を皆さんに持っていただけたのではないかと思う

 現在までの7路線の平均搭乗率は74%弱だが、中でも東京(羽田)、札幌(新千歳)、沖縄(那覇)便は非常に高い搭乗率を維持しており、特に、羽田に早朝に着く神戸発、あるいは夜の神戸着の便については90%を上回る満席状態で、切符がなかなかとれない。だから「就航機種を大型に変えてほしい」とか、「空港の利用時間を延長してほしい」「便数を増やせないか」などいろんな声が上がっている。こういった利用者の声に対してはエアラインの方も当然対応をされることになるわけで、4月1日から一部の便で機材が、大型化されるほか、ダイヤも一部変更される予定だ。利用者にとってより便利になっていくのではないか。我々としても、多くの皆さんの声をいち早く関係先に伝え、より多くの路線で高い搭乗率に結びつくよう努力をしていく必要があると考えている。現在、オフシーズンであるにもかかわらず、こうした状況で推移しており、大変よかったというのが正直な感想だ

 神戸空港はポートライナーの神戸空港駅を降りると、チェックインカウンターまで20mそこそこだし、カウンターでチケットを購入すれば搭乗口までごく近い。そして、空港そのものがロケーションとしてもすばらしい。神戸はこんなに美しいまちだったのかと、改めてほれぼれするような景色である。

 空港と神戸スカイブリッジでつながるポートアイランド第2期ではこの3月、県内最大規模のスーパーセンター「イズミヤ」がオープンしたのに続き、花と鳥の楽園「神戸花鳥園」もすでに開業し、「ホームセンタームサシ」もまもなくオープンする(3月21日にオープンしました)。このほか、温泉を活用した都市型の大規模集客施設もスポーツ・レクリエーション緑地にできる予定だし、さらに平成21年には、スウェーデンの世界的な家具製造・直販企業「イケア」が、ポートピアランド閉園後の跡地に進出してくる。一方、医療産業の方も順調に展開しており、この進展とも相まって大学が3校出てくることになっている。このように、ポートアイランドなど空港を取り巻く地域が神戸の新しい姿として、急速に変ぼう、進化を遂げようとしていることも心強い限りだ

 神戸空港の今一つの特色として強調しておきたいのは、空港ターミナルビルをユニバーサル空港として位置づけていることだ。IT(情報技術)を活用し、障害者や高齢者などすべての人が移動しやすいまちをつくる「自律移動支援プロジェクト」は、神戸市ではすでに2年間にわたって市街地中心部などで実験を繰り返してきた。これを空港で実施するのは世界で初めてといわれている。これからもだれもが利用しやすい空港を目指し、ユニバーサル空港が神戸の特徴の一つとして認識されるように進めていきたい。

 もう一つ、神戸空港では羽田、成田、関空、中部といった国内主要空港と歩調を合わせ、4月15日から9月30日まで開発途上国の産品を展示販売するコーナーを設けることにした。これは、一日1ドル未満の生活費で暮らしている人が世界で10億を超えている現状から、その方々の支援に少しでも役立ちたいという趣旨で、途上国の民族性豊かな工芸品、織物、加工食品などの魅力ある商品を皆さんに紹介するものなので、多くの人にご協力をお願いしたい。


■1月11日(水) 『中突堤旅客ターミナル リニューアルオープン』

 中突堤旅客ターミナルが出入国機能を備えた旅客専用ターミナルとして今日リニューアルオープンし、その第一船として、クルーズ客船「飛鳥」が着岸した。
 港まち神戸にとって客船が接岸している光景は、ウォーターフロントの景観を象徴する重要な観光資源だ。しかし、神戸港は年間80隻余りの客船が入港する日本有数のクルーズポートでありながら、これまで、客船のほとんどが新港第4突堤・神戸ポートターミナルに着岸し、市民の目に触れにくかった。

 そこで、市民や観光客がもっと身近に優美な外航客船を見られ、また、船で神戸に来られる国内外の人たちにも、神戸の観光をさらに楽しんでもらえるようにと、中突堤に外航客船を係留するための改修工事を進めてきた。ここは絵になる場所というか、豪華客船を目のあたりにすると、「神戸の港はやはりいいな」と感動を覚えるような場所だと思う。そんな市民の目に触れやすく、景観に優れ、しかもハーバーランド等の商業施設に近い中突堤に、税関・入管・検疫等の出入国機能を整備するとともに、西岸壁を水深9メートルまでの大型船が着岸できるようにした。

 これを契機として、中突堤からさらに東の第1、第2、第3、第4突堤へと親水空間を順次広げ、またポートアイランドの、大学が立地する地域の岸壁も親水空間に適したような対応を考えるなどして、多くの人に魅力のあるウォーターフロントの風景を楽しんでもらえるようにしたい。

 考えてみると、神戸にはほかにビューポイントがたくさんある。例えば夜景ひとつとっても、六甲山からの夜景に代表されるように、その美しさは全国的にも、つとに定評がある。海からの眺望も、神戸空港〜マリンエア〜ができることによって趣は変わり、街の光も見直されることになるだろう。また、神戸は古から交通の要所として栄え、街のあちらこちらに多くの史跡や伝説を今に残している。あるいは、ジャズのライブハウスにしても、これも神戸の立派な財産であって、こういったスポットを、これからは我々自身が当たり前と思わずに、もっと外に向かってどんどん情報を発信し、広く知ってもらえるようにすべきだと思う。

 最近、修学旅行生が神戸で震災の経験を学びたいということで各地からやって来て、HAT神戸や長田の再開発地域へ足を向けてくれている。そういった際も、震災関連の場所に加えて、ウォーターフロントとか街なかの歴史的な観光スポットに目を向けてもらえるようにどんどん仕掛けていく。そして一方では、そういう場所の整備を根気よく続けることによって、それがまた人を呼ぶというようにしていくことが大事だと思う。

 神戸の観光入込客は、年間2,700万人強である。これを2010年には3,000万人にしたいといろいろな方策を鋭意進めている。中突堤のリニューアルもその取り組みの一つだし、2月には神戸空港〜マリンエア〜も開港する。ますます気持ちを引き締め、目標の達成に向けて頑張っていきたい。

■1月11日(水) 『中突堤旅客ターミナル リニューアルオープン』

 中突堤旅客ターミナルが出入国機能を備えた旅客専用ターミナルとして今日リニューアルオープンし、その第一船として、クルーズ客船「飛鳥」が着岸した。
 港まち神戸にとって客船が接岸している光景は、ウォーターフロントの景観を象徴する重要な観光資源だ。しかし、神戸港は年間80隻余りの客船が入港する日本有数のクルーズポートでありながら、これまで、客船のほとんどが新港第4突堤・神戸ポートターミナルに着岸し、市民の目に触れにくかった。

 そこで、市民や観光客がもっと身近に優美な外航客船を見られ、また、船で神戸に来られる国内外の人たちにも、神戸の観光をさらに楽しんでもらえるようにと、中突堤に外航客船を係留するための改修工事を進めてきた。ここは絵になる場所というか、豪華客船を目のあたりにすると、「神戸の港はやはりいいな」と感動を覚えるような場所だと思う。そんな市民の目に触れやすく、景観に優れ、しかもハーバーランド等の商業施設に近い中突堤に、税関・入管・検疫等の出入国機能を整備するとともに、西岸壁を水深9メートルまでの大型船が着岸できるようにした。

 これを契機として、中突堤からさらに東の第1、第2、第3、第4突堤へと親水空間を順次広げ、またポートアイランドの、大学が立地する地域の岸壁も親水空間に適したような対応を考えるなどして、多くの人に魅力のあるウォーターフロントの風景を楽しんでもらえるようにしたい。

 考えてみると、神戸にはほかにビューポイントがたくさんある。例えば夜景ひとつとっても、六甲山からの夜景に代表されるように、その美しさは全国的にも、つとに定評がある。海からの眺望も、神戸空港〜マリンエア〜ができることによって趣は変わり、街の光も見直されることになるだろう。また、神戸は古から交通の要所として栄え、街のあちらこちらに多くの史跡や伝説を今に残している。あるいは、ジャズのライブハウスにしても、これも神戸の立派な財産であって、こういったスポットを、これからは我々自身が当たり前と思わずに、もっと外に向かってどんどん情報を発信し、広く知ってもらえるようにすべきだと思う。

 最近、修学旅行生が神戸で震災の経験を学びたいということで各地からやって来て、HAT神戸や長田の再開発地域へ足を向けてくれている。そういった際も、震災関連の場所に加えて、ウォーターフロントとか街なかの歴史的な観光スポットに目を向けてもらえるようにどんどん仕掛けていく。そして一方では、そういう場所の整備を根気よく続けることによって、それがまた人を呼ぶというようにしていくことが大事だと思う。

 神戸の観光入込客は、年間2,700万人強である。これを2010年には3,000万人にしたいといろいろな方策を鋭意進めている。中突堤のリニューアルもその取り組みの一つだし、2月には神戸空港〜マリンエア〜も開港する。ますます気持ちを引き締め、目標の達成に向けて頑張っていきたい。

■1月17日(火) 『震災11年』

 神戸市の人口は今、153万人に手が届きそうなところまできているが、このうちの4分の1が地震を知らない人である。震災後に生まれたとか、よそから移り住んでこられた方たちに、震災の経験・教訓を伝えていくと同時に、より一層、危機管理に対する備えが重要になってくる。「大きな地震があったから、この先こないのではないか」と思うのが最も危険だ。万が一災害が起こった際にいかに被害を軽減できるかといった減災について、例えば家屋の耐震化、備蓄、あるいは、もしもの時の初動体勢などについて、地域の人たちと一緒にどう取り組んでいくか。悲しい、つらい経験をしたわけだから、震災体験を風化させない意味でも、お互いに今一度、減災について考えてみたいものだ。

 また、地震の時に全国からいただいた支援を、今度は私たちが経験と知識という形で積極的にお返ししていくことも、我々に課せられた使命である。昨年実施した「震災10年 神戸からの発信」事業の中で、市民の皆さんが全国の51都市へ出かけ、交流をしながら神戸の経験をお伝えした。これも神戸の人間だからこそできることだ。豊岡や新潟など、他都市の自然災害に対する神戸からの支援でも、感謝されたケースはたくさんある。

 いつやってくるか分からない災害に常に備え、そして、自分たちが教訓として得たことを多くの人たちに伝えながら、さらに備えを重ねていくことが大事だとしみじみと思う。

■11月8日(火) 『神戸空港の開港まであと100日』

神戸にとって、本当に大きな出来事である神戸空港「マリンエア」の開港まで、今日であと100日となった。

実に便利な空港だと思う。三宮からポートライナーで約16分、しかもあれほどすばらしい景観が楽しめる空港は恐らく他にないだろう。利便性の高い、市民の皆さんが自慢できる空港にしていきたい。


■11月15日(火) 『「神戸の未来を担う子ども育て賞」表彰式』

これまでは、子どもを立派に育てていくということに対しての賞はなかった。子は宝という。その宝を育てるために一生懸命ボランティアで活動をされている人たちに、特別なことはできないにしても、せめて感謝の気持ちを伝えたいということで、今日の表彰式となったわけだ。

今回受賞されたのは、地域活動を通じて、他人への思いやりなど豊かな心、自律心のある子どもの育成に長年にわたって積極的に取り組んでいる9団体だが、地域ではいろいろな活動を長くやっている人たちがほかにもたくさんおられる。これからもそういう試みを次々と広げていただけるようなことも考えながら、この賞をさらに価値のあるものに高めていきたいと思う。今日の表彰式で贈った盾は神戸市立科学技術高校の生徒の手づくりで、式全体に皆の気持ちがこもっていて良かった。

それにしても最近、小さい子どもの虐待など、子どもの問題がいろいろ起こってその度に寒々とした気持ちにさせられる。子育ての過程でどうしていいのか分からなくなっても、核家族だから相談する親もおらず、いらいらして子どもに当たってしまう。

だから、できるだけそうならないように、子育てと同時に親育てをしようということで、今地域の子育てサークルがずいぶん増加している。これは、お母さんと子どもが集まり、子どもたちは、保育士やボランティアの人が遊ばせ、一方、お母さん同士は、お互いが自分の悩みをやりとりするうちに友達になる。また、地域のベテランの人たちがその悩みを聞いて、助言をしてあげるといったものである。

このような子育てサークル以外にも、地域にはいろんな取り組みを一生懸命されている方がたくさんおられる。そういった方々の力も借りながら、子育てと同時に、親育てにも積極的に取り組んでいかなければと、今日の表彰式に出席して改めて思った。


■11月20日(日) 『市長2期目の抱負』

2期目だから、というような気負いはあまり感じていないが、これからの時代は地域が主体となって、地域の個性、特性を活かしながら、進んでいくべきだと思う。例えば、福祉の問題に地域で取り組む所もあるだろうし、子育てとか環境問題とか、あるいは、伝統文化の継承に熱心な所があったりして、いずれにしても原点はやはり地域だと思う。

“地域をよくしよう”といったみんなの想い、そこからお互いのきずなができ、それが防災とか防犯といった面にもつながっていく。そんな広がりを考えると、行政がただ「やりましょう」と掛け声をかけるのではなく、地域の中から自分たちの地域を本当によくしようと、花1本植えるのもいいし、子どもの問題、一人暮らしのお年寄りの問題、ゴミの問題等々、自分たちなりにいろいろな切り口からやっていただく。環境、福祉、文化、教育など、様々な分野で地域づくりやまちづくりに関して経験や知識のある方を公募して「まち育てサポーター」として任命し、活動をお願いしているが、その人たちも自分の仕事を持ちながら地域を駆け回っている。こういった広がりをもっと地域に定着させていきたいものだ。

神戸市の「財政再生」もやり遂げなければならない。震災以後、ずっと神戸市は行財政改革に取り組んできた。職員の削減をはじめ、事業の見直しなど様々な取り組みを進めてきたのだが、市民の皆さんの暮らしを守っていくには、これからの数年間が大切な時期になると思う。そのため、2期目も引き続き行財政改革を進めていく。


そして、神戸のさらなる発展を考えると、まちそのものに活力がないといけない。現在、医療産業クラスターづくりや観光交流都市づくり、企業誘致など神戸の活力を創造する取り組みを重点的に展開しているが、来年2月16日の神戸空港の開港はこれらの取り組みを加速させる絶好の機会だ。わたし自身もトップセールスで全国を飛び回り、引き続き地域経済の活性化に重点的に取り組んでいきたい。

また、神戸2010ビジョンと区の中期計画についても着実に成し遂げていかなければならない。実行していく過程で見直すべきものは見直し、行財政改革とともに、何があってもやり遂げる